iPadのテキストエディタは「LiquidLogic」がベスト。プログラミング、記事執筆もこれ1つで
iPadで10種類以上のエディタを使い倒した私が最もおすすめするエディタ「LiquidLogic」を紹介します。
Textastic、Bear、iA Writerなど色々なエディタを試した結果LiquidLogicにたどりつきました。
特にiPadを下記のような用途で使う方におすすめです。
- ブログ執筆や資料の下書きをサクサク快適に進めたい
- html、cssをプレビューしながら編集したい
- ssh接続やftp接続を使ってサーバー上のファイルを管理、編集したい
ほとんどの機能が無料で使えるので、この記事を読んで良さそうだなと思ったらぜひインストールして試してみてください。
LiquidLogicの主な機能
LiquidLogicではこんなことができます。
- 強力な編集機能(画面分割、Grep検索&置換、特殊なソフトウェアキーボード)
- サーバーにSSHで接続してサーバー上のファイルを直接編集
- Githubからローカルにクローンを作成して編集、リモートにプッシュ
- 社内のサーバーやNASデバイスなどのファイルを編集(SMB接続に対応)
- プレビュー機能でWebを確認しながら編集
- FTP接続して2画面で左側にローカル、右側にリモートのファイルを表示
- クラウドストレージ(iCloud、Dropbox)との連携
- 主要言語のシンタックスハイライト
- ファイル比較
- 日本語完全対応(日本企業が開発しているエディタなので)
ただのエディターというよりは「エディター+ファイラー+FTP+ブラウザー」という感じです。
特に気に入ってる機能やポイントをピックアップして詳しく紹介します。
強力なテキスト編集機能
テキストエディタとして一番重要なのがテキスト編集の機能が強力なこと。
iPadOSの機能をフル活用すればテキスト編集がかなり快適になりますが、LiquidLogicはそれをさらに強化してくれる機能を持っています。
独自のソフトウェアキーボード
LiquidLogicではカーソル移動や記号入力を素早く行うための独自キーボードがこんな感じで通常のキーボードの上に表示されます。
デフォルトで表示されるのがこれ。
iPadのキーボードの悩みの1つであるTabキーが打てるのが便利すぎます。これだけでもLiquidLogicを使う価値があります。
十字キーもかなり便利です。iOSのソフトウェアキーボードをスペースキーを長押しした時と同じようにカーソルを自由に動かすことができます。
iPadの標準機能と違って長押しせずに動かせるというのが地味に良いポイントです。タイムラグ無しでさっとカーソルを移動できます。
文章の先頭、文章の末尾への移動や文末、文頭への移動も可能なのでテキスト編集、コード編集がかなり楽になります。
さらに数字や記号、カッコなどの専用キーを追加で表示することができ、通常のキーボードだと切り替えをしないと打てない「+」や「^」なども切り替えなしで打つことができます。
カッコ
数字キー
その他記号
grep検索、置換が可能
grep検索を使うと複数のファイルに対して正規表現を使って検索し、一致する行をリストアップすることができます。
一例ですが、正規表現を使うと下記のようなことが簡単にできます。
「イラレ」と「イラストレーター」を検索して「illustrator」に置換したい場合、検索文字のところに下記を入力。
イラレ|イラストレーター
置換文字のところには下記を入力。
iLiquidLogicustrator
そして置換を実行するとファイル内の「イラレ」と「イラストレーター」を一気に置換することができます。
スペースをタブに置換したりすることも可能です。
エディタ画面の上下分割または左右分割が可能。
別のファイルを参照したり、同じファイルの違う部分を同時に表示しながら編集できます。
ブラウザが内蔵されているので左でHTMLファイルを編集しながら右側でHTMLのプレビューを確認することも可能。
クラウドストレージ連携
PCやスマホなど複数の端末間でファイルを同期し、どの端末からでも編集したり閲覧したりする機能は今や必須のものですがLiquidLogicでももちろん可能です。
以下のクラウドストレージと連携して、保存してあるファイルを編集することができます。
- Dropbox
- Googleドライブ
- OneDrive
SMB接続にも対応しているので社内のサーバーやNASデバイスなどのファイルを編集することも可能です。
ssh接続
クラウドストレージだけではなく内蔵のターミナルでssh接続してサーバ上のファイルを直接編集することもできます。
terminalエミュレーターアプリは色々ありますがエディタとエミュレータを別々に購入しないといけなかったり、ターミナルから指定したファイルをエディタで開くのが面倒だったりします。
LiquidLogicであれば1つのアプリで完結します。
特に便利なのがターミナルから直接、ファイルを開くことができる機能です。
ターミナル上に表示されているファイル名を選択すると「エディターで開く」という選択肢が出てきて、それをタップするとそのままLiquidLogicでファイルを開くことができます。これがめちゃくちゃ便利。
ただ、ssh接続で編集しているファイルは自動保存されないのが不満点。
LiquidLogicの欠点
今のところメインのエディタとして使っていますがイマイチだと思っている点が3つあります。
- markdownのシンタックスハイライトがきかない
- markdownのプレビューができない
- 起動が若干遅い
markdown関連の機能があまり充実していません。シンタックスハイライトも効きませんし、プレビューもできません。箇条書きなどの補完もなしです…。
あと、他のエディタと比べてアプリの起動がやや遅いです。
有料版と無料版の違い
ほぼ全ての機能が無料で使えますが有料版でしか使えない機能もいくつかあります。
有料版と無料版の違いをまとめるとこんな感じ。
有料版 | 無料版 | |
---|---|---|
同時に開けるファイル数 | 50個まで | 5個まで |
同時に開けるファイルサイズの合計 | 100MBまで | 1MBまで |
ファイラーの追加アカウント | 各50個まで | 各2個まで |
Gitバージョン管理機能 | 制限なし | クローン作成やローカル編集のみ |
ファイル比較機能 | 制限なし | 1日1度のみ実行可 |
サポート | 質問対応・操作マニュアル・FAQ | 操作マニュアル・FAQ |
Gitのバージョン管理、ファイル比較がかなり便利なのでこれらの機能をフルで使いたい人は有料版をおすすめします。
テキストファイルを編集するだけであれば無料版で十分です。
Gitのバージョン管理
ファイル比較
LiquidLogicの開発元について
長期間メインで使うアプリは継続的に保守・更新されるかという点も重要ですが、LiquidLogicはその点も安心です。
MYFESというWindowsPC用のエディタを開発している企業が開発元だからです。
今となってはかなりマニアックなアプリケーションとなってしまったので知らない方もいるかもしれませんがMYFESは1985年!に販売が開始され今も現役で使われている老舗エディタです。
歴史ある企業が開発しているので個人開発のアプリより安心感があります。
まとめ
iPadで使える万能エディタLiquidLogicを紹介しました。
テキストやコードを編集するための強力な機能がそろっているのでぜひ一度ダウンロードして使ってみてください。
ほとんどの機能は無料で使えますし、勝手に課金されることもありません。