仕事の順序は作業のリードタイムを考えて決める
仕事を始める時にどの仕事から片付けるかということを考える方は多いと思います。
その順序の決め方によって仕事の効率は大きく変わるので、何を意識して決めるべきかということを考えていきます。
仕事は1人で完結しない
当たり前のことですがたった1人で完結する仕事をしている人はほとんどいません。
いやいや、芸術家は1人で完結しているんじゃない?という人がいるかもしれません。
では芸術家が個展を開きたいと思っているとしましょう。そうなると個展を開くための会場に空きがあるかを確認する必要があります。
もうこの時点で1人で完結することは難しくなりますよね。
空き状況をWebで確認できるような仕組みのある会場であれば、すぐにその作業を終えることができますが、会場のスタッフにメールで問合せをするしかないような場合には、誰かに頼らないと作業を完結することができません。
メールの問い合わせに対して、どれくらいで返事があるかは予想できません。数時間で帰ってくるかもしれませんし、2、3日かかるかもしれません。
そう考えると芸術家はその日の創作作業に取り掛かる前に、会場にメールを送っておくべきということになります。
先にメールを送っておけば、創作作業中に会場のスタッフのほうで空き状況の確認作業が進みます。
全ての絵を書き終えて、さて会場を探さねばとなり、メールを送ると、ただ返事を待つだけという時間が発生してしまいます。
作業のリードタイムとは?
かなりまわりくどい説明になってしまいましたが、上の例が作業のリードタイムを考えるということです。
一般的にリードタイムとは製品や商品の発注から納品までの時間を指しますが、今話をしている「リードタイム」は誰か(PCや機械など人間ではない場合もある)に依頼した作業や処理が完了して、自分の手元に戻ってくるまでの時間を指します。
このリードタイムが作業の順番を最適化するにあたって非常に重要な要素となります。
リードタイムを考えて作業の順序を決める
仕事の話に限らず、同じことが言えます。
例えば、パスタを作る時にまず最初にやるべきなのは具材のカットでもなく、パスタの計量でもなく、水を入れた鍋を火にかけることです。
そうすれば湯が沸くのを待つ時間で具材を切ったり、パスタを計ったりできます。
そんなことやってるよという方が多いと思うが同時進行する作業の種類や数がはるかに多い仕事の現場では、かなり意識してやらないとパスタを作る時と同じような効率的な仕事ができなくなってしまいます。
仕事の順序を決める優先度の順番はシンプルで下記の通りです。
- リードタイムとか作業順序とか関係なく、とにかくすぐ対応しないといけないもの
- 作業を依頼するのに時間がかからない&依頼した先で時間がかかりそう、もしくはかかり時間がどれくらいかわからないもの
- それ以外の仕事
依頼を投げておいて、依頼した先で作業が進んでいる間に自分だけで完結する仕事を進めます。
例えば企画書を作る、報告書を作るというような自分だけで完結するデスクワークです。
仕事の順序を常に考える
集中してデスクワークをしている時に少し前に依頼した仕事について、質問のメールが送られてくるようなことがあります。
この時は微妙な判断が必要になります。
せっかく集中して作業しているのに、その質問に答えようとすると集中がとぎれてしまいます。しかし、その質問に答えない限り、依頼した作業は止まったままです。
そのままデスクワークを続ければ、手元の作業は進むが、逆にいうと手元の作業しか進まないということになります。
今の仕事に対する集中度合いがそれほど高くなく、すぐに答えられる質問であれば、作業を中断して質問に答えてしまうべきです。
そうすることで同じ時間を過ごしていても、処理しなければいけない2つの仕事が同時進行できていることになります。時間に対してレバレッジが効いている状態が作れます。
一説には人の集中力は15分を境に低下しはじめると言われているので、集中力が切れてしまったなと思ったら、むしろ積極的にメール等を確認して作業の依頼をする時間を少しとるほうがいいです。
ゆったり休憩をするわけではないので完全なリフレッシュにはならないが、経験上、違うことを考えたり、手を動かすだけでも多少の休憩効果があります。
むしろ依頼作業や依頼作業に伴う確認作業を間に挟むことで、デスクワークに対する集中力を取り戻すことができるかもしれません。
まとめ
- 自己完結しない仕事のリードタイムを考える
- リードタイムが長いものから作業を進める
- 作業の順序を常に意識する
これらのルールを守れば仕事の効率をぐっと上げることができます。