Chromebookのクリップボードアプリは「Clipboard History 2」がおすすめ
クリップボードアプリ(クリップボードユーティリティ)は文書や書類の作成作業を格段に楽にしてくれますが、WindowsやMacと違い、Chromebookではあまりアプリの選択肢が多くありません。
色々と試した結果、「Clipboard History 2」が最も使いやすかったので、インストール方法と使い方を解説します。
無料アプリなのでぜひ試してみてください。
クリップボードユーティリティとは
既にWindowsPCなどで使っていて、どんなものか知っているという方はここは読み飛ばしてください。
PCやスマホを使っているとコピー&ペースト機能をよく使うと思います。特に課題や提出書類の作成など、テキストの編集作業をやっている時は頻繁にコピペしますよね。
ブラウザやWordやExcelなど複数のアプリを行ったり来たりしながら、作業をしている時は数分前にコピーした単語をまた使いたい!という場面があります。
そんな時にクリップボードユーティリティがあれば過去にコピーしたテキストの履歴が残っていて、それをもう一度使うことができます。
アプリによっては履歴だけではく、定型文を登録して使えるものもあります。メールの最初に必ず書く文言とか、よく使う説明文とか、毎日のように同じテキストを使う場合に役立ちます。
履歴と定型文を使いこなせば、書類や文章を作成したり、メールを書いたりする作業が格段に楽になるので、私は会社のPCでも自宅のPCでもそういうクリップボードユーティリティを導入しています。
新たに使い始めたChromebookでも同様のアプリを使いたいと思い、色々試した結果「Clipboard History 2」が使いやすかったので使い方を紹介していきます。
インストール方法
「Clipboard History 2」はchromeの拡張機能なのでChromeウェブストアからインストールする。 まずは下記にアクセス。
Clipboard History 2 - Chrome ウェブストア
後はインストールボタンを押すだけ。
インストールに成功するとchromeブラウザの右上にこのようなアイコンが表示されます。
chromeブラウザにインストールされるようなイメージなので、使っているPCのchromeブラウザを同期している方はそのPCでも使えるようになります。
重要な注意点
「Clipboard History 2」はchromeの拡張機能なのでブラウザ上でしか使えません。
つまりGmailやGoogleドキュメント(スプレッドシート、スライド)、オンラインエディタ、Evernote(Web版)などのWebアプリでは使えますが、以前紹介したCaretModなどのオフラインエディタや、Androidアプリなどでは使えないということです。
ただChromebookはそもそも色々な作業をWebアプリで完結させるというコンセプトで設計されているので、割と使える範囲は広いです。
基本的な使い方
キーボード派の人もマウス派の人もいると思いますが、まずいつもの方法でテキストをいくつかコピーしてみてください。
そして拡張機能のアイコンをクリックするとコピーしたテキストの履歴が表示されます。
使いたいテキストをキーボードの方向キーで選んでEnterキーを押すか、マウスでクリックすると一瞬、選んだテキストの背景が緑になります。
何も起こってないように見えますが、選んだテキストがクリップボードにコピーされているので、後はいつものやり方で貼付けの操作をするだけです。
まずは拡張機能のアイコンから使う方法を紹介しましたが、アプリはショートカットキーやマウスの右クリックでも呼び出せます。のちほど方法を解説します。
その他の基本機能
拡張機能のアイコンをクリックして表示される画面からその他の様々な昨日が使えます。
履歴機能を止める
左上の「Watch」というところのON-OFFボタンでクリップボードの監視を止めることができます。OFFにしておくとコピーしても履歴が残りません。パスワードなど記録に残したくないテキストコピーするような時に使用します。
検索機能
右上の「Search」と書かれているフォームにテキストを入力すると履歴を検索できます。大量に履歴が溜まってくると便利です。
履歴を削除
右上のゴミ箱のアイコンで全履歴を削除できます。一度クリックするとClear allと表示されて、もう一度クリックすると履歴が全て削除されます。
リストの切り替え
通常の履歴のリスト以外にもお気に入りリスト、クラウドリストを切り替えて使うことができます。リストの切り替えは上部、真ん中の「View」と書かれているところのボタンで行います。使いはじめの方は切り替えても何も表示されていないと思いますので、後ほど使い方を説明します。
ショートカットキー
キーボードだけでアプリの操作を完結することもできます。
1. アプリの呼び出し
設定が必要です。
設定を変えるにはchromeブラウザの設定ボタン → その他のツール → 拡張機能 → 左上のハンバーガーアイコン → キーボードショートカット と進みます。
Clipboard History 2のところのショートカットキーの設定をクリックし、実際に設定したいショートカットを入力します。私はCtrl+Shift+Zにしています。
2. リストの切り替え
アプリを呼び出したあと、Fキーでリストを切り替えることができます。繰り返し押すとリストが変わり続けます。
3. テキストの選択
キーボードのカーソルキーの上下でリストを選択、Enterキーでコピーできます。
あとはいつもの貼り付けのショートカットキーを押すだけです。
右クリックでの呼び出し
マウスの右クリックでも履歴を呼び出すことができます。Webアプリだと上で紹介したショートカットキーがうまく動かないこともあるので、私はこの方法で使うことも最も多いです。
使い方は右クリックするだけです。下記のようなメニューが出てくるのでマウスで選んでいくとテキストがクリップボードにコピーされるのであとは貼り付けるだけです。
使えるリストは初期設定だと通常の履歴リストとお気に入りリストのみです。どのリストを使うようにするかは設定を変更すれば変えることができます。設定の変更方法はのちほど説明します。
お気に入り機能
各テキストの右側にある★ボタンを押すとお気に入りリストに登録することができます。お気に入りリスト登録したテキストはfavボタンを押す、もしくはFキーを押してリストを切り替えれば見ることができます。
毎日使うような定型文や文書のフォーマットを登録していおけば便利で、クリップボードユーティリティによくある定型文機能として使えます。
Cloud共有機能
各テキストの右にある雲アイコンを押すとクラウドリストに登録できます。
お気に入りリストと同様にお気に入りリスト登録したテキストはfavボタンを押す、もしくはFキーを押してリストを切り替えれば見ることができます。
クラウドリストに登録されたテキストはchromeブラウザを同期している他のPCでも共有されるので、複数のPCにまたがって定型文を共有したい時に便利です。
アプリの設定について
右上の歯車アイコンをクリックする設定画面が表示されます。
Remove items older than
期間を決めて、その期間よりも前にコピーしたものを自動で消去します1weeksと設定すると、1週間分の履歴のみ残すということです。
Maximum number of stored items
残す履歴の最大件数を設定します。100と設定すると最新の100件分のみ履歴が残ります。
Don’t save text more than
各履歴の文字数の最大値を設定します。5,000と設定するとどんなに長い文書をコピーしても5,000文字分しか保存されません。
Load items on scroll
リストをマウスでスクロールした時に自動で追加の履歴を読み込むかどうかの設定。ONでいいと思います(チェックボックスにチェックを入れた状態)。
Show number of clipboard items on the icon
chromeブラウザの右上に表示されている拡張機能のアイコンに履歴数を表示するかどうかの設定。こんな感じで記録されている履歴件数が表示されます。私はいらないのでOFFにしています。
Context menu mode
先ほど紹介した、右クリックでアプリを使う場合に表示するリストを設定できます。各設定の意味は下記の通りです。
- Show only recent no favorites: お気に入りがゼロ件の場合、通常のリストのみを表示
- Show only favorites: お気に入りリストのみ表示
- Show only recent: 通常の履歴リストのみ表示
- Show recent and favorites: 通常の履歴リストとお気に入りリストを両方表示
- Disabled: 右クリックで使用しない(何も表示しない)
私は両方のリストを使うので、Show recent and favoritesにしている。履歴ではなく定型文のみ使うという人はShow only favoritesを選んでおくと良い。
Default view mode
拡張機能のアイコンクリックもしくはショートカットキーでアプリを呼び出した時にどのリストを最初に表示するかの設定。
- All: 通常のリスト
- Favorites: お気に入りリスト
- Cloud: クラウドリスト
Sort by
通常のリストの並び順の設定。
- time item was copied : コピーされた順
- time item was added: リストに追加された順
けっこう昔にコピーしたテキストでも履歴として使用すると、一旦クリップボードにコピーされたことになるので、最新のコピーということで一番上にくる。
追加された順だとそういう順番の入れ替えは起きない。私は履歴のテキストを使うたびに順序が入れ替わると分かりにくいので追加された順にしている。
イマイチなところ
基本機能は十分に揃っているアプリですが不満なところもあります。下記の2点です。
- テキストのみで画像のコピペには対応していない
- chromeブラウザの拡張機能なのでWebアプリでは使えるが、ローカルのアプリでは使えない
まとめ
クリップボードユーティリティとしての基本機能は十分持っています。これがあるだけでchromebookで文章を扱う作業が格段に早く、楽になります。
無料アプリなので一度試してみて損はありません。ぜひインストールしてみてください。