Chromebook用オフラインエディタの比較 おすすめは…
Chromebookは素晴らしい端末ですが、オフラインで作業をするためのアプリケーションがあまり充実してないのが弱点です。
Androidアプリが使えるようになって多少ましになりましたが、まだ対応していないアプリも多いという状況です。
特にテキストエディタは毎日のように使いますし、オフラインで作業する機会も多いので重要です。
候補となるエディタをいくつか試してみましたので、特徴とおすすめ度をそれぞれ紹介します。 (テストに使用したChromebook端末は愛用しているASUS Chromebook Flip C101PA。)
最終的に私はCaret Modを使うことにしました。
※Caret Modの使い方は別の記事「ChromebookのおすすめエディタCaret modの使い方」で解説しています。
エディタにもとめる要件
Chromebook用のテキストエディタにもとめる要件は下記の通りです。
- プレーンテキストの編集に特化している
- 動作が軽い
- オフラインでも動作する
- 日本語編集ができる
- markdownや各種プログラミング言語のシンタックスハイライト機能がある
用途は一時的なテキストの編集、やや長めの文章の下書き、短いコードやスクリプトの編集などです。
本当に短いメモはDynalist(すばらしいアプリです。また紹介します)に書きますし、本格的な書類作成であればGoogleドキュメントやWordを使います。
私は使っていませんが、EvernoteやPaper(Dropbox)でもいいと思います。
この要件を満たしているかどうかを基準にして評価を決めました。
比較したエディタ
試したエディタは以下の通りです。全てオフライン編集、保存に対応しています。
- Text
- Caret
- CaretMod
- Termux(エディタではなくターミナルですがVimが使えます。)
- DroidVim
1つずつ特徴と評価をまとめていきます。
Text
評価
おすすめ度:★★★★☆
とにかく書ければいいという人はこのアプリで十分です。Windowsでいうとメモ帳みたいな感じでしょうか。
複雑な置換処理などは無理ですが、日本語も問題無く扱えて、行番号の表示や複数ファイルの編集など最低限の機能が揃っています。
Darkテーマがあり、黒背景にできるのも個人的には嬉しいところです。
特徴
- Chromeアプリ
- 今回紹介するものの中では最もシンプル
- フォントサイズ、行番号、折り返し等、最低限の設定が可能
- テーマはLightとDarkがあり黒背景が可能
- ごく簡単なシンタックスハイライト
- タブではないが複数のファイルを同時に開いておくことが可能
- 常にアプリを最前面に表示する機能有り
Caret
評価
おすすめ度: ★★★★☆
Chrome版のSublime Textを目指して作られたエディタなので全体的に高機能です。
各言語やMarkdownのシンタックスハイライトが可能なので、コード、日本語文書どちらの編集でも威力を発揮します。
ショートカットキーも充実しているため、慣れれば通常のエディタよりも高速に編集作業を行うことができます。
特徴の最後にも挙げましたが、1点だけ欠点があります。日本語の変換時に変な文字が表示される上に、変換中の文言の表示がガタガタ揺れます。
この欠点がなければ星5でした。
特徴
- Chromeアプリ
- 全体的に高機能
- 設定はJSONファイルを編集して変更する。設定できる項目はかなり充実している
- テーマが豊富。30週類以上。
- 主要言語に対応した本格的なシンタックスハイライト
- タブ機能があり複数のファイルを同時に開いておくことが可能
- フォルダ単位、プロジェクト単位でファイルを見ることができる
- マルチカーソル機能
- マクロ機能
- 編集用のショートカット機能が充実
- 日本語入力時にガタつく
Caret Mod
評価
おすすめ度: ★★★★★
Caretを日本語化して、変換時のガタつきと制御文字の発生を解消した派生アプリです。
見やすい日本語フォントMyricaも同梱されているという親切設計です。
シンタックスハイライトやマルチカーソルなどその他の機能は全てCaretと同じなので、私にとってはこれがベストなエディタでした。
特徴
- ベースの機能はCaretと同じ
- Caretの日本語関連の不具合(変換時のガタツキ、文字化けの発生など)が解消されている
- 日本語フォントMyricaが同梱されている
DroidVim
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.droidvim
評価
オススメ度 ★★★☆☆
コード、日本語問わず、テキストを編集するための非常に優れたエディタであるVimをAndroidに移植したアプリです。
Chromebook(一部)がAndroidアプリに対応したので、ChromeOSでも使用することができます。
Caret Modを使う前はこれを使っていたのですが、アプリの更新によって日本語の入力ができなくなったため、最近ではあまり使っていません。
複雑な置換作業やコードの編集をしたい時にたまに起動する程度です。
使いこなすのが難しいものの、編集機能については文句なくトップクラスなので日本語が使えれば星4か5だったのですが…。バージョンアップによって日本語編集に対応するのを期待したいと思います。
特徴
Vimの特徴は膨大にあり、ここで簡単に説明することは難しいです。
基本機能だけでも本が1冊出されているくらいですし、プラグインによって自分に必要な機能を付加していくことも可能です。
起源は古いアプリですが、現在もプログラマーなどに愛用されているエディタです。
癖がありますが一度操作に慣れることができれば、生産性を大幅に上げることができる素晴らしいエディタなので、興味がある方は下記のサイト等を見てVimに入門してみてください。
tech-camp.inTermux
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.termux
評価
オススメ度 ★★★☆☆
TermuxはコンパクトなLinuxエミュレータなので、そもそもエディタではありませんが、上で紹介したVimをパッケージの1つとしてインストールすることができるので、エディタとして使うことができます。
下記の通りVimだけではなく、PythonやRubyもインストールできるので、完全にエンジニア向けのアプリです。
■インストールできるアプリ、言語(一部抜粋)
- angband
- apache2
- apt
- bash
- bat
- byobu
- cmake
- ctags
- dpkg
- emacs
- fish
- fzf
- git
- golang
- grep
- make
- micro
- neovim
- nodejs
- python
- ruby
- screen
- tmux
- unzip
- vim
- w3m
- zip
- zsh
こちらも以前は日本語入力ができたのですが、更新によって日本語入力ができなくなったため、メインのエディタとしては使っていません。
特徴
エディタとしての特徴はDroidvimと同じです。こちらはneovimもインストールできます。
まとめ
Chromebookのオフラインエディタもだいぶ選択肢が広がってきました。
プログラミングに適したものから日本語編集向けのものまで色々紹介してきましたが、1つのエディタで全てカバーできるというものはまだないので、必要なものをインストールしておいて状況に応じて使い分けるのがいいと思います。
新しくいいアプリが出てくればこの記事に追記していきますので、チェックしてください。
私がメインで使っているCaret Modは別の記事「ChromebookのおすすめエディタCaret modの使い方」で詳しい使い方を解説しています。是非そちらの記事も読んでみてください。